この夏、引越しの荷造りをしていたとき、ワタクシが30代のころに使っていた日記帳が出てきました。
新聞記者をしていた1999年秋、日系報道機関研修に招かれて日本を訪れたときに京都の書店で購入した3年連用のものです。西暦2000年という節目の年を意識してワタクシが買った唯一の品でもあります。
そのときのことを新聞のコラムで綴っています。
「30代の私が感動した話や出会った素敵な人、嬉しかったことなど、50、60歳になっても忘れずにいたいと、先日3年連用日記を買った。
連用にしたのは以前、女優の檀ふみさんがエッセーで“使っていて面白い”と書いていたのを思い出したから。
この日記は同じ頁に3年分、たとえば2000年、01年、02年1月1日のことを書くようになっているから“へえ〜、1年前の今日、こんな失敗しちゃったんだ”とか“この日に買った本、また読んでないよ”と反省したり、“あの頃はキムタクが好きだったのか”など、物の見方や感じ方の変化が手に取るように分かり、2年目、3年目と時が経つほど面白くなるらしい。
またこの日記、1日分のスペースが小さいのも気に入った。これなら怠け者の私でも続けられそうだ。
(中略)
ところで檀流楽しい日記のつけ方は“人のことを書く。なるべく身近な人がしたこと、言ったこと。できれば悪口がいい”。
悪口を書くのは、細かな人間観察が必要でこれが結構難しいそうだ。でも檀さん曰く“あとになって浮き彫りにされるのは、悪口を書かれたほうではなくて、書いたほうの精神状態”というから興味深い。
私には人の悪口なんて書けそうにないけど(笑)、自分の精神状態を把握するためにも、挑戦してみようと思う。それじゃ手始めにまずはあの人を…」
日記を見つけた娘に、連用日記の楽しさを教えてあげたら「欲しい!私もつけたい!」と。しかも「これと同じのがいいな〜」。
12月の初めにクリスマスギフトをアマゾンで探しているときに、もしかしたらと「連用日記」を検索してみたら、なんとまったく同じ日記帳を発見。
クリスマスの4日前に無事到着しました。
なんと愛媛県松山市の会社から、はるばる航空便でやってきました。
「1月1日から書けばいいのに」と言っているのに、待ちきれない娘はクリスマスの日から日記をつけはじめました。
ワタクシの連用日記はところどころ抜けていたり、かなり乱筆になったりしておりましたが、「私は毎日丁寧に書くようにするわ〜」と娘。
よっぽど嬉しかったのか「明日の分も書いちゃおうかな〜」と頁を埋めていくのが待ちきれないようです。